カブでヨーロッパ一周編
旅立ちの準備 in Paris [フランス] (2001/04/02-04/06) ・04/02 パリの都を奔走
・04/03 素晴らしい一日!
・04/04 パリ観光
・04/05 さすがカブ号!
・04/06 旅立ちの準備通貨単位:F(フランスフラン)/1F=約 17円
04/02 晴れ パリの都を奔走 Paris/Relais de Paris今回もフライト中は爆睡だったが、入国カードはちゃんともらった(笑) フランスはパリと違い出国カードは無いようだ。パスポートのチェックもチラっと見るだけで、スタンプも無く入国。ATMでとりあえずの現地通貨(フランスフラン 1F=約17円)を降ろして、予約していたホテルへ向かった。
ホテルに着くとEmmanuelさんという方から伝言があり、「連絡を下さい」ということで電話番号が書いてあった。Emmanuelさんは、フランスに留学していた親戚の友人で、今回のヨーロッパ一周の途中マダガスカルへ行く時、カブを預かってくれることになっている人だ。彼は今、自動車メーカーのルノーで働いている。
今日は、まずマダガスカル大使館へ行き、ツーリストビザの申請し、日通フランスへ出向いてカブの受取についての話をしないといけない。ホテルのフロントで行き方を聞いてマダガスカル大使館へ。パリの住所は全て通りの名前になっている。つまりその通りにたどりつけば良いのだ。マダガスカル大使館もそれ程迷うことなく到着。受け付けでその旨を話すと、3週間程度の滞在ならアンタナナリヴォの空港ですぐにビザを発行してくれるらしい。面倒くさいことがひとつ減ってよかったよかった。
次の日通へも地下鉄を乗り継ぎ問題なく到着。カブも無事に到着しているみたいだ。そこで、現在ヨーロッパからアジアにツーリング中の「わるいだ」さんがホームページで紹介していた、グリーンカードというヨーロッパで通用する強制保険(強制保険なのに扱っている店などの情報が全くと言っていいほどない、困った保険である)を扱っている店(BUREAU CENTRAL FRANCAIS)の住所を調べてもらった。しかしここで意外な答え・・・そんな店はパリ市内には無いというのだ!困ったなぁ。仕方ないのでわるいださんがその店を紹介してもらったという、凱旋門のそばにある自動車クラブをたずねることになった。
おかげで凱旋門の観光になってしまった(笑) そのクラブは通り沿いにありすぐにわかった。中に入り保険の購入法を聞いてみると、うちでは四輪しか扱ってないので、二輪は分からないと言われた!いったいどうなってるんや!諦めろと言わんばかりの冷たい様子だったが、強引に掛け合って「ちょうど一年前に日本人が BUREAU CENTRAL FRANCAISという店を紹介してもらったと言ってるから、そこの住所を教えてちょうだい!」と強引に住所を調べてもらった。で、教えてもらった住所(36 AVENUE DU GENERAL DE GAULLE 93170 BAGONET)はBagnoletというパリの隣町。店の名前もBUREAU CENTRAL DE TARIFICATION TOUR GALLIENI 2とちょっと違う・・・気になったが、BUREAU CENTRALまでは同じだから、まぁいいかということで店を後にした。
時間も夕方になっていたので、今日はグリーンカードを諦めて、凱旋門を眺めながらオープンカフェみたいなところで夕食を食べた。もちろんフランス語のメニューは分からないから、英語で店員さんに「肉料理のうまいやつとコーラをくれ」と言ったら分かってくれたらしく、なにやら肉を焼いた料理が出てきた。なんの肉なのかはよく分からなかったが、かなりおいしく、量もたくさんあり大満足だった。しかし値段は約100F=1,700円とイケてない。パリは物価が高い。なんでも安いバンコクから来たからそのショックは大きかった。
そんなこんなで疲れきって、ホテルに戻ってEmmanuelさんに電話をした。会って英語で話をするのはなんとかなると思うが、電話となると自信がない・・・でもそんなことも言っていられないので気合を入れて電話をしたが、留守電だった。しかも応答メッセージはフランス語で、分からんうちにピーと発信音が鳴ってしまい、無言で切ってしまった(^_^;; まぁ、電話は明日にしよう。
パリの都を奔走し、初日から疲れきってしまった。
04/03 晴れ 素晴らしい一日! Paris/Relais de Paris
結論から言うと、今日は素晴らしい一日だった。
保険の店について不安だったので、インターネットで調べてみると、いろいろ検索するうちBBSにわるいださんが書き込んだ記事にヒット!なんとそこには住所(11 RUE DE LA ROCHEFOUCAULD 75009 PARIS)まで書いてあったのだ。クラブで聞いた場所とは違うみたい。全くどうなっているんだろう。それよりもありがとうございます、わるいださん!
ということで、早速その店へ行ってみた。ホテルから結構近くで、徒歩約20分。道に迷うことなく到着。看板にはGPSA(Gestion Professionnelle des Services de I'Assurance)とあり、その中にBUREAU CENTRAL FRANCAISと書いてあった。昨日調べても無いと言われた訳がわかったよ。受け付けでグリーンカードが欲しいというと、5フロア(日本でいう6階)へ行かされ、あっけなく保険を購入。一ヶ月と三ヶ月の二種類で、西ヨーロッパだけで通用するらしい。とりあえずこれがあれば大丈夫だ。東ヨーロッパへは入国するときになんとかなるだろう。ということで三ヶ月のものを1,500F(約25,500円)で購入。これで出発することが出来るようになったぞ。
ホテルへ戻り日通へ電話。保険も入手できたので、カブの受取を明後日4/5の昼過ぎとしてもらった。次に、再度Emmanuelさんに電話するも留守電。でも、しばらくするとEmmanuelさんから電話がかかってきた。どうやら無言の留守電が何件かあったので気付いてくれたのだろう(^_^;;
彼には、マダガスカルへ行っている間のカブだけでなく、マダガスカルへ行くまで専用の荷物(ハンマーや蚊取り線香やガイドブックなど)を預かってもらうことになっているのだ。彼は、晩にはパリへ来るので(仕事場はヴェルサイユの近くらしい)、その時に荷物を受け取りましょうということで、8時にホテルまで来てくれることになった。
それまで時間があるので、日通の人に教えてもらった大きな本屋へ行き、ミシュランのヨーロッパの広域地図を購入。
そうこうするうちに、時間も迫ってきたのでホテルへ戻りEmmanuelさんを待った。渋滞で少し遅くなったが、8時15分くらいには到着。初めて会った彼は、親しみやすい面持ちでとても親切にしてくれた。困ったことがあったら何でも相談してくださいとも言ってくれ、これからの旅で大きな支えに なるだろう。異国の地で、これほど親切にしてくれる人と出会えるというのは、とても嬉しいことだ。
今日は旅立ちの第一歩に相応しい、素晴らしい一日だった。
04/04 雨|曇り パリ観光 Paris/Relais de Paris
フランス人は、事あるごとに「ボンジュール」と挨拶をしているような気がする。メトロのチケットを買う時でさえ「ボンジュール」。スーパーのレジでも「ボンジュール」。日本語訳ではこんにちはだが、ちょっと違う意味なのかもしれない。今日はそんなパリの観光。写真は特に名所でもない街角。パリはだいたいこんな感じだ。
朝から出かける予定があいにくの雨。だらだらしていたら、結局昼になってしまった。まずは、昨日買った地図ケースを買いに、シャンゼリゼ通りの凱旋門をはさんだ通りに集まるバイク屋へ。何軒か回って、聞いてみたがタンクバックの類しか置いてないみたい。うち一軒によさそうなのがあったけど、小さすぎて地図が入らない。ということで、ケースは断念。まぁ、ポリ袋に入て、前のカゴれといたらいいか。
通りを行き交う人を眺めながらオープンカフェで遅い昼飯。ローストチキンを食べたのだが、どうやってもナイフとフォークでは綺麗に食べられない。何でヨーロッパ人は食べられるのだろうか。
その後、近くに聳え立つバカでかいツーリストインフォメーションで、自然史博物館の場所を聞きそこへ向かう。メトロに乗っている中で、もらった地図をみたらその近くに鉱物の博物館があったので予定を変更し鉱物の観察。入場料は10F(約170円)と安いが、内容は充実。日本の標本もあったぞ。
その博物館を出て、近くをぶらぶらしていたら、ダイアモンドの展示しているところがあったので、そこへも入る。飛行機の搭乗口にあるのと同じシステムのボディーチェック(!)を受けて入館。値段は40F(約680円)と高い。世界一大きいカットしていないダイヤモンドや、色とりどりのダイヤコレクションなんかもあったけど、それには興味は湧かず。でも展示自体は学術的な内容で結構楽しめた。説明もフランス語だけでなく英語の併記されてたしね。
今日は充実した一日だった。いよいよ明日はカブの受取。まずはちゃんとエンジン掛かってくれたらいいけどね。
04/05 晴れ|雨 さすがカブ号! Paris/Relais de Paris/36.6km
今日はカブの受取。日通の倉庫はパリ郊外にある。天気予報では雨なのに、外は幸い晴天。途中電車の中で、井戸さんという日本人学生の方が話し掛けて来た。彼はサッカーの試合を追いかけていて、今から飛行機で重要な試合があるバルセロナへ飛ぶらしい。世の中色々な人がいるものだ。
日通倉庫に到着し、保税区域から出してもらう間、社員の方(もちろんフランス人)にガソリンを買いに近くのスタンドまで連れて行ってもらう。途中、英語で道路標識の意味を尋ねたらフランス語でなんとかわからせてあげようと真剣に答えてくれた。英語は話せないみたいだがとてもいい人だ。スタンドでも親切に、ガソリンの入れ方やお金の支払い方など説明してくれた。
倉庫に戻ってカブと2ヶ月ぶりの対面。ガソリンを入れバッテリーを取り付け、チョークを引いてキック!・・・なんと一発でエンジンが掛かった!さすがはカブ号である。無用な心配をしていたようだ。
また、倉庫にいたフランス人が「このバイクは国際ナンバーをつけているから、オートルート(自動車道路のこと)も通れるよ」と教えてくれた。本来なら 125cc以下は走行禁止らしいが、国際ナンバーならいいというのだ。しかしどうもアヤシイぞ。ほんまかいな。でも、がんばっても80km/hそこそこしか出ないカブでは無理だろうな(笑)
他に、ミシュランの地図をくれた人や、がんばれよと励ましてくれた(たぶん。フランス語だからよくわからない)人もいて、気分も上々の中荷物をまとめた。外を見ると・・・なんと雨。さっきまであんなに快晴だったのに!ヨーロッパは天気が変わりやすい。でも仕方が無いので出発。いきなりの右側通行やロータリーには少し戸ったが、、GPSのおかげもあり無事ホテルまで戻って来れた。GPSは本当に素晴らしいぞ!海外をツーリングしようと思う人にはオススメのアイテムだ。
さらにカブと再会祝いとして、夜はフランス料理のコースを食べた。前菜がスモークドサーモンと生野菜、メインは焼いたスペアリブで、肉だけで正味300g。デザートにフルーツポンチ風のもの。さらに食後のエスプレッソと豪華で味も最高!。だが値段は200F(約3,500円)。こんなの毎日食べてたらお金がいくらあっても足りないぞ!
04/06 雨/曇り 旅立ちの準備 Paris/Relais de Paris/0km
雨が降っていると、極端に寒い・・・日本から持ってきた防寒具では話にもならなかったので、ライディングスーツを購入。スイス製の機能的なものだ。黒色でなかなかかっこいいぞ!でも、日本でこんな格好をしてカブに乗っている人は皆無だろうなぁ(笑) さらに、こちらのバイクは皆とても頑丈なカギを掛けているので、盗難対策強化としてドイツ製の頑丈なカギも一緒に購入。使わなくなったカギは日本へ船便で送り返す。今日だけでかなり散財してしまった。
またホテルの前で、日本から持ってきたステッカーをカブに貼っていると、おじさんがフランス語で話し掛けてきた。わからないというと、今度は流暢な英語で「このバイクはどこで買ったんだい?フランスじゃ売ってないよね。」「日本から持って来ました。これでヨーロッパを巡るんです!」なんていう会話を交わしつつ作業をする。十分くらいの間なのに、他にも何人か珍しそうにカブのことを尋ねてきた。
そんなパリもいよいよ明日でオサラバ。24時間耐久レースで有名な「LE MANS」を目指す予定だけど、どこまで進めるかなぁ・・・