カブでヨーロッパ一周編

 ロンドン居候生活 酒盛り編 [イギリス] (2001/11/02-11/05)

・11/02 深夜のロンドン入り&酒盛り
・11/03 博物館で情報収集&酒盛り
・11/04 オススメレシピ&酒盛り
・11/05 化石発掘準備&酒盛り

通貨単位:£(ポンド)/1£=約175円


11/02 晴れ 深夜のロンドン入り&酒盛り London/実くんの部屋に居候/365.8km

 今日中にロンドン入りを狙っていたので早朝起床。早々と荷造りを終え驚異の8時半に出発した。やはり朝は寒く、一面がもやで覆われている。気温は5度にも満たない。

 ベルギーという国はある理由があって道路の案内標識がちょっとわかり難い。ベルギーはゲルマン系のフラマン人とケルト系のワロン人からなる国家で、オランダ語(フラマン語)とフランス語(ワロン語)が話されている。フラマン人とワロン人の確執が今でも根強く残り、それぞれの地域でそこの言葉でしか書かれていない。多くの場合は非常に似ているが、中にはかなり違うものがあるので困惑してしまう。例えばワロン語で「Mons」という地名がフラマン語だと「Bergen」ってな具合。道路番号もあるにはあるのだが、町に入ってから出るまでは別の番号になっていることが多い。しかもその案内はほとんど無いので、なかなか正しい道を把握出来ない。そんなこともあって早く出発したわけ。

 時々迷いながらも、ドーバー行きフェリーの港「Oostende」に午後2時前に到着。明るいうちにロンドンに着きたかったのだが、ここで足元をすくわれた・・・フェリーは頻繁に出ているものだと思い込んでいたが、ここからは1日たったの2便。朝と夕方だけで次の便は夕方5時。おかげで3時間も待たされることになった。まず残ったコインでフィンランドのロヴァニエミで知り合ったロンドン在住の日本人大学生バックパッカーの実くんに電話。ロンドンでは彼の寮に泊まらせてくれることになっていた。物価の高いと聞くロンドンで泊まらせてくれるとは感謝感謝。免税店(値段はベルギー国内とほぼ同じなので、本当に免税なのかはアヤシイ)でお土産にチョコレートを買い、定刻通りドーバーへ出発していった。

 ドーバーまでホバークラフトで約2時間。強烈な水しぶきを立てて走る。GPSで速度を調べてみたが約60km/h。かなり速い。ベルギーフランも使いきり(残金約10円)、イギリスポンドも持っていないので船内は退屈。退屈しのぎにお土産のチョコレートをちょっとだけ食ってしまった(笑)

 フェリーはすでに真っ暗になった6時過ぎにドーバーへ入港した。EU内なので入国手続きは簡単なものと思っていたがかなり厳しかった。入国カードに記入し、イギリスへ来た目的、滞在日数、宿泊先の住所などなど・・・ここでもかなり遅れをとってしまった。パスポートにもしっかりスタンプを押された。

 寒くなってから日没後は走らないようにしていたが、約束があるので一路ロンドンへ向う。困った事に寒さで風防が曇るので辛い。イギリスも高速道路の看板は充実しているが、国道を使ってロンドンへ行くルートは非常に難しかった。というのも町に入ると案内看板が消失する・・・今まで何度も経験してきたことだが、今回はそれに輪をかけて辛い要因があった。そう「左側通行」だ。日本で散々走っていた左側だが、7ヶ月右側を走りつづけていたのでかなり手強い。さらに距離看板の表示が今までと決定的に異なる。「キロメートル」はなく「マイル」なのである。1マイルが約1.6kmなので単純な掛け算だが、感覚的に理解出来ないのは負担になる。

 途中で挫折しようと何度も思ったが、気合でロンドンへ走る。右写真の「ビッグベン(後日撮影)」までやって来て、とうとうロンドンまで来たと実感したよ。

 実くんがメールで非常に分かりやすく寮までの行き方を書いてくれていたので、全く迷うことなくたどり着いた。時間は深夜12時前。荷物を運び込んだ後、自転車置き場にカブを停めさせてもらう。

 部屋には実くんの友達がスタンバイしていて出迎えてくれ、早速酒盛り(笑)
 かなり疲れた1日だったけど、ロンドンへたどりつけてよかったとしみじみ感じてしまった。久しぶりの日本語で飲む酒は格別だったな・・・

11/03 晴れ 博物館で情報収集&酒盛り London/実くんの部屋に居候/0km

 今日は昼前から行動開始。イギリスでは化石採集をしようと思っていたので、まずはその情報収集。大英博物館から独立したという自然史博物館へ行くことにした。

チューブと呼ばれる地下鉄を使い博物館へ。入り口でチケットを買おうとしたら、実くんがロンドン大学の学生ということでタダになった。本当ならオレは買わないといけないんだけど、オレもそこの学生だと思われたみたい。儲けた儲けた(笑)

 ここのコレクションは凄いとPeterから聞いていたが、本当に凄い。Peterはオレにひとつアドバイスをくれていた。「懐中電灯を持っていけよ!でないとよく見えないからね」。もちろん忘れず持っていったが、Peterに感謝感激。もの凄いコレクションを堪能することが出来たが、大問題があって、鉱物標本を専門的に展示しているコーナーはショーケースのガラス張替えとか何とか言って閉まっていた。これが最大の目的だったのに・・・ロンドンにいるうちにもう1回来ないといけないな。

 夜はもちろん酒盛り。今日は実くんと2人だったが、楽しかった。かなり久しぶりにゲームをやったり、日本のポップスを聞いたり。ちょっと日本が恋しくなってしまったよ(^_^;;

11/04 晴れ オススメレシピ&酒盛り London/実くんの部屋に居候/0km

 深夜まで飲んでいたので、起きたら既に昼の12時。化石採集用にビニール袋を買いにスーパーへ行ったのだが、食材やワインは買ったものの肝心のビニール袋を忘れていたのがなんともオレらしい(笑)

 寮に戻ってきて早速朝食作り(笑) オレが持ってきたルーを使いビーフシチューを作る。スウェーデンで買ったサバのトマトソース煮の缶詰も混ぜ、サバ風味のビーフシチュー(といっても具はチキン)が出来上がった。遅い(午後4時過ぎ)朝食の味はまぁまぁだったが、これはタイトルのオススメレシピではない。

 食後は化石採集に備えてレンタカーの予約を入れる。カブで行ってもよかったけど、今ちょうど実くんは秋休み中だということで一緒に行くことになっていたからだ。1人より2人の方が楽しいし、車の方が気にせず取りまくれる。インターネットでAVISに予約したが、世の中便利になったもんだ。

 夜はもちろん酒盛り。今日はまた違う友達が集まりみんなでワイワイ飲んだ。ビールにワイン、ウォッカ・・・オススメレシピはこの後出てきた「夜食」。用意する材料は日清カップヌードルと牛乳。牛乳を沸騰させカップヌードルに注ぐ。3分待って出来上がり!オレも最初はまさか・・・と思ったが、これがかなり美味い。シーフードは確実にノーマルより美味かった。だまされたと思って是非試してもらいたい。君の期待は裏切らないぞ!

11/05 晴れ 化石発掘準備&酒盛り London/実くんの部屋に居候/0km

 今日は朝から(といっても10時なんだけど)起きて行動開始。今日は別行動で、オレは本を求めて中心街へ。イギリスはもちろん英語なので洋書は充実している。日本だと高価な本が適正価格で買えるのでこれを逃すチャンスは無い。とりあえず鉱物系の本2冊をゲット。さらに本屋を散策していると面白い本を見つけたので買ってしまった。左写真がそれで、ホンダスーパーカブの整備マニュアルなのだ。

オレは全く知らなかったのだが、イギリスではカブが市販されていたのだ!ロンドンに来てから「あれっ・・・カブじゃないか?」と思ったバイクを何台か見たが、やはり本物のカブだった。町で走っているのを撮影したかったが、出来なかったので本の表紙を載せた。やっぱりカブは世界のカブだ!

 本屋の後は市内をぶらぶら。いつぞや書いたトラファルガーの戦いのネルソン提督の像を見たり(トラファルガー広場という所にあるのだ)、先日のビッグベンを見たり。それにしてもロンドンは人が多くて賑やかな町だよ。

 夕方寮に戻って来て、久しぶりの執筆活動。ロンドンに来てからというもの酒ばっかり飲んで全然書いてなかったが、ようやく書くことが出来た。

 今夜ももちろん酒は飲んだ。夕食には実くんの友達とイタリア料理店でパスタとビール。帰宅後にもビールなどなど。まさに酒浸りだよ(笑)

 明日からいよいよ化石採集に出発する。大猟を祈りつつ今夜は早く寝ることにしよう・・・


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