カブ・メンテナンス

・タイヤ組替え

 使用工具:虫回しドライバー、12mmレンチ、タイヤレバー2本、空気入れ、エアゲージ

 当然ながら前輪も後輪も方法は同じである。今回は後輪を使ったが、前輪でも全く同様である。初めての場合は、チューブを傷つけパンクさせてしまうことが多いが、要は慣れの問題なので根気良く出来るようになるまでやろう。またタイヤレバーは240mm位のものが使いやすいと思われる。

a.      b.      c.

 まず、タイヤの空気を抜く。専用の虫回しドライバーを使うと良い。キャップとバルブコアは無くさないように気をつけよう。

  空気が抜けたら写真b.のようにビード部分を押し込んで、ホイールのリムからタイヤをはがす。この作業を全周囲裏側も全てすること。こうしないと、長い間使用したタイヤとホイールはくっついているので、なかなかタイヤが外せないのだ。全周囲裏側も押し込んでリムからはがしたら、タイヤレバーを差し込んでビード部分を一ヶ所めくりあげる。また、めくりあげるのはバルブから遠い場所にすること。めくりあげたら、写真c.の様にタイヤレバーを引っ掛けて固定する。このときタイヤレバーの先が曲がっている方でめくりあげると作業をしやすい。

d.      e.      f.

 次にもう一本のタイヤレバーでビードをめくりあげていく。少しずつずらしながらめくっていくと良い。ある程度の部分をはがしたら、手で強引にひっぱっても外れていく。
 片面を全てはがしたものが写真e.である。
 次にチューブを取り出すのだが、まず写真f.のナットを外してやる。

g.      h.      i.

 今回、このナットを外す工具としてラチェットハンドル+ディープソケットレンチという組み合わせを使用したが普通の12mmレンチでもかまわないのでこのナットを取り外そう。

 写真h.のように、ナットを外したバルブを押し込んで、ビードとリムの隙間から引っ張り出す。強引にするとチューブが破れてしまうのでゆっくりと確実に行おう。チューブを抜き取ったら、タイヤをホイールから外す。先程、片面をはがしたのと同じ要領でもはがせるが、片面が外れている状態では、強引に引っ張っても外すことが出来るだろう。

 次に組替えるタイヤのビードに、ビードワックスを塗っておく。こうすることで、組付けがかなり楽になる。ちなみにワックスは有毒性なので、口に入れたりしないように注意しよう。

j.      k.      l.

 外した時の逆の手順で、タイヤの片面をホイールにセットしたらチューブを入れる。今回はチューブも新品に交換するため、写真j.の赤矢印で示したバルブキャップと、ナットをまず外す。次にバルブを青矢印で示した穴に通す。このとき、チューブに傷をつけないように慎重に作業しよう。
 穴に通ったらすかさずナットで固定しておこう。とりあえず今はこのナットを手で締めこむ程度でよい。

 次にチューブをはめていくのだが、タイヤの外側にきれいに沿うように、丁寧にはめこんでいこう。この入れ方が悪いとビードをリムに引っ掛けていく際、チューブを傷つけてパンクさせてしまうので慎重に進めよう。

m.      n.

ある程度チューブをはめ込んだら先程手で締めたバルブのナットをしっかりと締めておく。全部はめこみ終わったら、手で触ってリムの近くにチューブが来ていないかをチェックし、大丈夫ならいよいよビードをリムに引っ掛けていく。引っ掛けていく時は外すときとは逆の、タイヤレバーの平らな方を使う。こうすることでチューブを傷つけるのを抑えることができる。タイヤレバーを少しずつずらしながら全周囲をはめ込んでいくのだが、この時チューブを傷つけることが最も多い。強引に作業を進めず、慎重にしていくこと。

  全て組み込み終わったら、最初に外したバルブコアを虫回しドライバーで締めこみ、空気入れで空気を入れる。空気を入れたらパンクしていないかチェックして、問題が無かったらキャップをしておく。エアゲージで空気圧を調べ、しばらくたってからもう一度調べてみて変化が無ければパンクしていないとしていいだろう。これで作業は終了だが、定期的に空気圧のチェックをして調整しておくこと。


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